■ 抄録・要旨
| 湖沼底層での貧酸素状態は底生生物にとって非常に重要である。貧酸素水塊の形成プロセスを明らかにするために、実湖沼の底質を用いて酸素消費速度を明らかにした。さらに得られた酸素消費速度より酸素消費の影響因子について評価した。
酸素消費に最も影響を及ぼす因子を決定するために、スピアマンの順位相関係数を求めた結果、最も相関係数が高かったのは底泥1g中の窒素含有量であった。続いて、底泥1g中の炭素含有率であった。一方、溶存態窒素との相関は小さかった。湖沼での酸素消費に影響する因子は水中の栄養塩物質よりも底泥中の窒素及び炭素含有量の可能性の方が高いと推測された。
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